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【ゆるくすうがく会】フィボナッチ数【第5話】

フィボナッチ数 #

さて、まずはこの私、早稲くみあが発表します!

高校生のみんなは数列について習ったかな?……まだ習ってない人もいるね。じゃあ簡単に説明します!

数列というのは、$1,2,5,14,42$ みたいに、数が並んだものです。1番目の数は1で、5番目の数は42ですね。これを数式で書くと、$a_1=1, a_5=42$ みたいな感じになります。

私は組合せ論を研究してるんですけど、組合せ論には色々な数列が出てきます。面白い数列がいっぱいあって楽しいですよ!

その中でも特に有名な数列が、フィボナッチ数列という数列です!これはこんな感じの数列です。

$$ 1,1 $$

まず $1$ を 2 つ書きます。そしてこの 2 つを足した数を付け加えます。

$$ 1,1,2 $$

次は $1,2$ を足した数を付け加えます。

$$ 1,1,2,3 $$

次は $2+3=5$ です。その次は $3+5=8$ です。こんな感じで続けていくと、こんな数列になります。

$$ 1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,\ldots $$

これがフィボナッチ数列です!$1,1,2,3,5$、いい響きですね!

この数列は組合せ論のいろいろなところに出てきます。例えばこんな問題です。「$n$ 段の階段があります。一段上るか、二段を一気に上るかという選択ができます。階段の上り方は何通りありますか?」

(Image Creator from Designer で作成)

試しに 4 段の階段の上り方を考えてみましょう。何番目の段をを踏むかを記録するとこんな感じになります。

  • (1,2,3,4)
  • (1,2,4)
  • (1,3,4)
  • (2,3,4)
  • (2,4)

5 通りあります。これはフィボナッチ数ですね。他の段数でもフィボナッチ数になるんです!

軽く証明しますね。最初のステップが一段か二段かで場合分けします。最初が一段のときは残りは $n-1$ 段、最初が二段のときは残りは $n-2$ 段です。つまり $n$ 段のときの答えは $n-1$ 段のときの答えと $n-2$ 段のときの答えの和ということです。これはフィボナッチ数列の作り方と一緒ですね!

そんなフィボナッチ数列を表す数式があります。それがこれです!

$$ F_n=\frac{1}{\sqrt{5}}\left[\left(\frac{1+\sqrt{5}}{2}\right)^n-\left(\frac{1-\sqrt{5}}{2}\right)^n\right] $$

整数の数列なのに、ルートが出てくるのって、不思議な気がしませんか?私も最初は不思議に思ってました。

こんな感じで、魅力たっぷりのフィボナッチ数のことを簡単に解説しました!知りたいことがあったら何でも聞いてください!

以上、私の発表でした!