ヤングタブローの種をもらった。これを育てて食べようと思う。
僕はヤングタブローを食べたことがない。嫌いなわけではなく、ただ食べる機会がなかっただけだ。だから種をもらうことがなければこれからも食べることがなかったかもしれない。それだけではない。僕は最近自炊を始めた。ここ最近外食の値段が高騰しており、お金を節約するために始めたのだ。それ以来、今まで素通りしていたものにも興味をもつようになった。もし自炊を始めていなかったら、ヤングタブローの種も育てずに捨てていたかもしれない。
早速僕は鉢植えと土を用意し、ベランダに置いた。ヤングタブローは初心者にも育てやすいというのはありがたい話である。ただし注意点はいくつかある。水をやりすぎないこと、変な位置に数字が増えたらすぐに切り落とすこと。
数日経つと、 が生えてきた。ヤングタブロー栽培が上手くいって一安心だ。どんな味がするかを確かめたいところだが焦ってはいけない。ヤングタブローは数字が小さいうちはあまり味がしないのだ。正しい育て方を知らずに、ヤングタブローはまずいと決めつける人が後を絶たない。僕はヤングタブロー本来の味を知るまで、もう少し我慢する。
さらに数日経つと、 と が生えた。 は の右に、 は の下に位置している。これは正常な位置だ。
一週間経つと、今度は と が現れた。そろそろ食べごろだ。僕は をちぎる。そして、かじる。なるほど、 という味がする。素材の味だ。初めてのヤングタブロー食は、悪くない。次は調理してもっと美味しく食べてみよう。
再び が生えてきた。 までの数字が現れたあと、僕は から までを使って料理を作ることにした。まず玉ねぎ、じゃがいも、人参、 を切る。鍋に を入れて熱しておき、具材を入れて炒める。水を加えて煮る。途中であくが出てくるのでとっていく。そろそろいい感じだろうか。ここでカレールーと を投入する。美味しそうなにおいが漂ってくる。
ヤングタブローを加えたカレーが完成した。早速スプーンでごはんとカレーをすくい、口へ運ぶ。濃厚な味わいが口内に広がる。この刺激的な風味はきっと に違いない。それでいて がしっかりと味を調えている。今まで食べてきたどのカレーよりもおいしいと思った。自分で作ったからだろうか、それともヤングタブローの味のおかげだろうか。
その後、ヤングタブローは新たな数字をつけることはなかった。品種改良の結果大きな数字をつける品種もあるようだが、僕が育てたのは初心者向けの品種だ。とはいえ、10 の大台を見てみたかったので少し残念だ。残ったヤングタブローは唐揚げにした。